猪名川の旧家(葦ペン画) 2025/4 F6 |
---|
これは猪名川町で二百年以上前から続いている蔵元の一角に立つ旧家。昨春もここへ描きに来たのだが、真向かいに広がる農村風景があまりにものどかな春の風情に満ちていたので、そちらをスケッチして酒蔵の方は描きそびれてしまった。(昨春作は「猪名川の春日」と題してアップ済み)今回再訪してみたら、酒造場は規模が大きすぎ、どうも一枚の絵に収まりそうもなかった。そこで酒造場に続くお屋敷に焦点を当ててスケッチ、葦ペンで描くことにした。武家屋敷風の立派な門構えに茅葺き屋根の大きな母屋がある格式高い旧家だが、修復保存が難しいのか傷みが目立っているのが惜しい。それでもレンギョウやユキヤナギが門の脇で咲き誇り、春の息吹に包まれてなんとも言えない良い風情を醸し出していた。この老舗の酒造業、絶やすことなく、いつまでも続けていってほしいものだ。 |