ベンガラの里

ベンガラの里  2019/4 F6
絵仲間たちと岡山県の吹屋ふるさと村を訪れた。高梁市からクルマで1時間もかかる山の中に赤いベンガラ色の古民家の町並みがあった。江戸時代に近くの銅山から採れたベンガラ染料で財をなした商人たちが計画的に造ったそうだ。日本初の大規模計画都市「千里ニュータウン」が住みよい町だと誇りに思ってきたが、実態は勝手気ままに高層マンションが林立するようになり、全く統一感が無い町に変わってきた。ここでは200年も前に伝統的な日本民家でデザイン的にも調和がとれた整然とした町がこんな山深い地に出現し、それが今でも変わらず残されてきたことは驚きだった。交通の便が悪いためか良い気候なのに観光客はまばら、絵を描きに来ているのも我々だけとちょっと寂しそうな町並みでもあった。


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